現在の最新版のUbuntuである13.10(ただし、Ubuntu Desktop日本語Remixの64ビット版)に、現在の最新版GMTバージョン4であるGMT 4.5.12をインストールする。
ちなみに、パッケージgmtを使うことでgmtは簡単にインストールすることはできる(バージョンは4.5.9)。だが、これでインストールしたgmtは、(1)pscoastで海岸線を描画すると所々に変な直線が描画される、(2)psveloで描画する矢印の大きさがめちゃくちゃになる、という原因不明のバグがあるため、使用しない方がよい。
はじめに、パッケージgmtを削除しておくこと。
$ sudo apt-get remove gmt
公式ホームページから専用のシェルスクリプトをダウンロードする。GMTのバージョン4のホームページはここ。
http://gmt.soest.hawaii.edu/gmt4/
インストール用のシェルスクリプトはこのページにある。
http://gmt.soest.hawaii.edu/gmt4/gmt/gmt_install_form.html
このページにあるファイルinstall_gmt4.shをダウンロードする。このファイルをインストール用に作成した適当なディレクトリに置く。
GMTをインストールするには、netcdfとgdalが必要。必要パッケージをインストールする。まずは、netcdf。
$ sudo apt-get install libnetcdf-dev
次にgdal。
$ sudo apt-get install gdal-bin
$ sudo apt-get install libgdal-dev
$ sudo ./install_gmt4.sh
多数の問いに回答すれば(ほとんどがEnterキーを押すのみ)、自動的にインストールが始まる。注意点は以下のとおり。
GSHHG(海岸線のデータ)のインストール先を聞かれたとき(Enter directory where GSHHG version 2.3.0 should be placed [○○]:)は、あらかじめ/home/gshhgなど専用ディレクトリを作成しておいて、そのディレクトリを指定した方がよい。なお、GSHHGについてはバージョン2.3.0がインストールされる。
実行ファイルのインストール先を聞かれたとき(Directory for GMT4 executables? [○○/gmt-4.5.12/bin]:)は、おそらくこの○○にはインストール用シェルスクリプトを置いたディレクトリが書かれているはず。この実行ファイルのインストール先は/usr/local/gmt-4.5.12/binとしておいたほうが無難。なお、ここでそう指定すると、次以降のインクルードファイルのディレクトリなども自動的に/usr/local/gmt-4.5.12以下にインストールされるようにデフォルトで表示されるようになる。
初期状態で作成されるファイル形式を聞かれたとき(Do you prefer PS or EPS as default PostScript output (p/e) [p])は、eとしてEPSファイルにしたほうがよい。
インストール完了後には環境変数PATHに実行ファイルのパス(上の例では/usr/local/gmt-4.5.12/bin)を追加しておくこと。MANPATHは特に追加せずとも自動で追加される。ただし、manコマンドで閲覧できるマニュアルには、なぜかバージョンが4.5.13と書かれている。