バージョン3.4.xではインストールした状態でpstextコマンドで日本語が使えたが(フォント番号35~38)、バージョン4になってからはそのままでは使えなくなってしまった。しかし、簡単な設定で日本語を使えるようになる。
まず、適当な作業フォルダーで以下の4行を書いたテキストファイルを作成して、「CUSTOM_font_info.d」というファイル名で保存をする。
Ryumin-Light-EUC-H 0.700 1
Ryumin-Light-EUC-V 0.700 1
GothicBBB-Medium-EUC-H 0.700 1
GothicBBB-Medium-EUC-V 0.700 1
現在使用しているGMTが格納されているフォルダーを確認する。ここでは「C:\GMT4」にインストールしたものとして話を進める。おそらく「C:\GMT4\share\pslib」というフォルダーがあるはずなので、先ほど作成したテキストファイル「CUSTOM_font_info.d」をそのフォルダーにコピーする.ちなみに、そのフォルダー内には「PS_font_info.d」というファイルがあるはずで、それはHelveticaなどの標準フォントの情報が書かれている。
これでフォント番号35~38で使えるようになる.
例えば図でよく使われるゴシック横書きのフォントであればフォントNoを37番と指定すればいい。なお、フォントの順番はバージョン3.4.6のマニュアル(P92)に記載されているものを踏襲している.
pstextコマンドに-Lオプションを使用して実行すると使用できるフォントの一覧が出てくるので、念のため確認する。
PS ○○> pstext -L
Font # Font Name
------------------------------------
0 Helvetica
1 Helvetica-Bold
2 Helvetica-Oblique
(省略)
35 Ryumin-Light-EUC-H
36 Ryumin-Light-EUC-V
37 GothicBBB-Medium-EUC-H
38 GothicBBB-Medium-EUC-V
動作確認をしてみる。以下のようなtcshのシェルスクリプトを作成する。ここでは、test.tcshとする。なお、保存時の日本語コードはEUCにすること。
#!tcsh
pstext -Ba1f0g0WSen -JX10 -R0.0/3.0/0.0/6.0 << END > figure.eps
1.5 1.5 20 0 37 CM 日本語
END
PowerShellのコマンドラインで、Windows版tcshを使用して以下のように実行する。
作成されたfigure.epsをGSviewで開いて、図中に日本語という文字が表示されていればOK。
なお、座標軸線やスケール数字はきちんと表示されるのに「□□□{□□」と表示されたり、文字が何も表示されない時は、上記シェルスクリプトのファイル(test.tcsh)を保存するときに日本語コードを間違えている可能性が高い。秀丸エディななどでShift-JISやutfではなくEUCで保存し直して実行してみること。
Windows 7 Home(64ビット版)のバージョン4.5.8、Windows 8.1 Pro(64ビット版)のバージョン4.5.9で動作確認をしている。